2011.09.10
第2回糖尿病と心血管セミナー(周南)
昨夜、糖尿病と心血管セミナーがあり、「Evidence Informed Medicineによる糖尿病治療」という綿田裕孝先生(順天堂大学代謝内分泌内科学教授)のご講演を拝聴いたしました。
日本人は脂肪肝になりやすいだけでなく、骨格筋などの異所性脂肪(脂肪筋)もつきやすいそうです。
だからやせていても(内臓脂肪が目立たなくても)、糖尿病になるわけです。
食事療法、運動療法は、体重が減るという効果が出ていなくても、
食事療法は脂肪肝を改善し、肝臓での糖の取り込みを改善し(つまりインスリン抵抗性を改善)、
運動療法は骨格筋での糖の取り込みを改善し、必要なインスリン量を減らす効果があるそうです(つまりインスリン抵抗性が改善するということなんですが、必要なインスリン量が減ると膵臓の負担もとれますもんね)。
ですから、糖尿病の方、メタボになって糖尿病のおそれが出てきた方は、体重が減らなくても運動、食事療法をやめてはいけない!ってことですね。
糖尿病の治療の目標は、合併症の予防で、そのひとつは動脈硬化の予防です。
血糖がずっと高いのはよくないのは当然ですが、同じHbA1cの値でも(つまり血糖値の平均は一緒でも)、血糖の変動が大きいひと、食後高血糖が激しいひとは、より動脈硬化が進むそうです。
また、極端に糖質を減らした低インスリンダイエットなどの偏った食事療法も動脈硬化を進めるようです。
今回の講演は、やせていてもなぜ糖尿病になるか?食事療法、運動療法の意味と継続の大切さを患者さんに説明するのに大変参考になる内容でした。
研究会には、夕ご飯を食べて行かないようにしているのですが(眠たくなるから)、昨夜は時間があったのでついつい・・・どんなに面白い内容でも異常な睡魔が襲ってきました。やっぱり食べないで行こう。反省。