2013.03.23
麻疹風疹ワクチン(第4期)の接種状況
麻疹風疹ワクチン(MRワクチン)の第4期(高校3年生相当)の4月~12月までの予防接種状況が発表されました。
私が学校医をさせて頂いている新南陽高等学校は、今年度も周南地域でトップ!です。
接種率は96.3%!
この集計は12月までですから、その後から現在まで当院にも何名か接種にこられていますから、ほぼ100%になったんではないかと思います。
前年度に続き、秋に未接種者を対象にMRワクチン接種の必要性を講義した甲斐がありました。
養護の先生他、先生方のご尽力、学生さん、親御様のご理解の賜物と思います。
今現在、風疹の流行が話題となっています。
現時点で20~40歳代の方々はMRワクチン未接種の方が多いので、感染拡大に歯止めがかからないようです。『読売新聞』にも『パパになる前に予防接種を・・・風疹流行の兆し』と題した記事が掲載されているようです。
当院にも最近、これからパパになる(現在奥様が妊娠中)男性が接種に来院されるようになりました(今まではなかった)。
風疹は、妊婦さんが感染すると、胎児に心疾患や白内障、難聴などの重い障害を残す『先天性風疹症候群』を引き起こすことが問題となります。
MRワクチンは、インフルエンザ予防ワクチンのように“小結”級ではなく(そこそこ予防するけどなっちゃうこともある)、“横綱”級ですから、その効果は絶大です。
上記の「第4期」接種があるのは、2回目接種を受けそびれた世代に追加免疫をつけるための処置です。
つまり、今後の世代では、現在のような風疹流行が減る可能性があるわけです。
また、依然、日本は先進国から“はしか輸出国”の汚名を付けられていますし、“撲滅宣言”も出せていません。
ですから、MRワクチンの必要性をご理解頂き、きちんと接種を頂いた新南陽高校の学生さんには本当に敬意を表したいと思います。
まだ、第3期、第4期未接種の学生さん。3月までは無料接種できますから、是非お近くの診療所へ!