2017.10.29
『一般市民を対象としたAED心肺蘇生法講習会』を開催しました
久々の院長日記更新です。
FBでも上げましたが、例年、徳山看護学校体育館にて開催している『一般市民を対象としたAED心肺蘇生法講習会』を行いました。
徳山中央病院の宮内先生にご指導を頂きながら、池田先生(鼓ヶ浦こども医療福祉センター)、森岡先生(森岡医院)と共に講習を行いました。
心肺停止で倒れた方が助かるか、この「助かるか」は「死なない」ことではなく、「社会復帰できる形で助かるか」ということで、このことが何よりも大切です。
私が医者になった20数年前は、この一刻も早く、絶え間ない心肺蘇生の重要性が認知されていなかったため、救急車で病院に到着するまで十分な心肺蘇生がされておらず、そこから心肺蘇生して、何とか心臓が動き出したものの、脳は低酸素血症による脳症となり、いわゆる植物状態となって存命される方が多くおられました。
つまり、心肺蘇生とは脳の保護なのです。脳は我々の超ぉ~複雑な生命活動の源です。酸素不足にとても弱いのです。一方、心臓はしばらく停止していても結構動き出したりします(心筋梗塞などあると難しい場合もありますが)。
町の中で心肺停止で倒れた方が助かるかどうかは、近くにいた人が心肺蘇生の心得があるかどうかにかかっています。
したがって、一人でも多くの人がこの心得を持つこと、極端な話、国民すべてがこの心得を持っていれば、どこで倒れても安心ということになります。
私は以前、路上で倒れている方を通りがかりに見つけて、救命したことがあります(こう言うと偉そうですが…)。
その際、バイパス沿いにも関わらず、多くの車が停まってくれませんでした。そういうとき一人でも車を止めて「手伝いましょう」と言ってくれる方がおられれば…と思いました。講習会ではよく「誰か来てください!」(人を集める)、「あなた119番を!」「あなたAEDを!」と練習しますが、上記の私の状況では、周囲に人はいなかったし(車は走ってたけど)、AEDは周囲にあるような場所はなかった…ですから、私のグループの方にはそのようなこともお話しながら講習させて頂きました。
徳山医師会では毎年このような講習会を開催していますが、参加される方はあまり多くありません。でも、実はすんごく参加賞がいいのです!(写真参照)
来年は是非皆さんも!
(徳山看護学校の文化祭と同日にやることが多いので、文化祭のついででもお寄り下さい!)
行政の方に「2ステップテスト」のブースを作って頂きました。
肩にかけることも手さげでも使えるバッグの中身は…結構充実しているでしょ!