元気スイッチ

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院長日記

2021.04.06

新型コロナワクチンの接種案内が配布されましたが…

周南市でも新型コロナワクチン接種の案内が、65歳以上の高齢者の皆さんに配布され、当院にも問い合わせが殺到しています。
行政の案内が不十分だったり、わかりにくいところがあるのは事実ですし、そもそも、初めてのことで不安がいっぱいなのは十分理解致しますが、できるだけクリニックへの電話問い合わせはやめて下さい。
現在、風邪症状、体調不良を訴える方の問い合わせや問診については電話対応しており、大変な時間を要しております。
その中で、今週はワクチンに関する問い合わせが殺到し、業務に大きく支障をきたしております(診療所の電話回線はたくさんないのですぐに不通となってしまいます)。
私に「自分が接種を受けて大丈夫か?」等々の疑問、不安は当然ではありますが、かかりつけの方のワクチンに関する質問はできるだけ診察の時にお願い致します。
また、一般的な質問、かかりつけ以外の方の質問につきましては、周南市のワクチン接種相談窓口(Tel:0834-22-8838)にお願い致します。

基本的なことですが、
ワクチンの申し込みは、周南市の予約センター(Tel:0834-32-0567)です。インフルエンザのように各クリニックに申し込むものではありません。
接種券には予約は「Webまたは電話」とありますが、Webのアドレス等はどこにも記載がありません。
また、接種できる診療所の一覧は、4月中旬発行の市報等で公表されるようです。今しばらくお待ち下さい。
(当院は個別接種しますが、普段通院されているかかりつけ患者さんに対してです。普段の通院がない方は集団接種会場での接種をお願いします)

なお、3月26日、厚生労働省は新型コロナワクチン「予診票の確認のポイント」を公開しています。
よくある質問内容をピックアップしておきますので、参考にして下さい。

●血が止まりにくい病気のある場合や、抗凝固薬を服用している場合
 血が止まりにくい病気のある方や、抗凝固薬を服用している方は、筋肉内出血のリスクがあるため、接種後2分以上、強めに接種部位を圧迫してもらう必要はあるが、接種は可能となっています。
 なお、抗血小板薬を服用している方は、筋肉内出血のリスクではないとされているので接種は可能。ただし、止血に時間がかかる可能性があることに留意下さい。
※具体的な薬の名前、種類につきましては、厚労省公開の、「血をサラサラにする薬を飲まれている方へ」をご参照下さい(下に)。

●免疫不全の病気がある場合
 免疫不全のある方は、新型コロナウイルス感染症の重症化のリスクが高いとされている。米国CDCの見解では、現時点で、有効性と安全性に関する確立されたデータはないが、他の接種不適当者の条件に該当しなければ、接種は可能としている。

●基礎疾患の状態が悪化している場合や全身状態が悪い場合
 体調が回復してから接種することが大切なため、体調が悪いときの接種は控える。体調がよくなった頃に、改めて次の接種を相談するよう説明する。接種後の軽度の副反応が重篤な転帰に繋がることのないよう、とくに慎重に予防接種の適否を判断する必要がある。

●アレルギー疾患のある方
・接種するワクチンの成分に対し重度の過敏症の既往のある人 → 接種不適当者に該当
・1回目の接種でアナフィラキシーを起こした人 → 2回目の接種はできない
・食物アレルギー、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎(花粉症含む)、蕁麻疹、アレルギー体質等 → これらだけでは、接種不適当者にはならない。接種するワクチンの成分に関係のないものに対するアレルギーを持つ方も接種は可能
・ただし、即時型のアレルギー反応の既往歴がある人 → 接種要注意者として、接種後30分間の経過観察をする
・さらに、「接種するワクチンの成分」について、ファイザー社のワクチンに含まれるポリエチレングリコールや、交差反応性が懸念されているポリソルベートが含まれる製品例や、接種判断の考え方が解説されている。

同ワクチンに含まれるポリエチレングリコール(PEG)やポリソルベート(※)に対して重いアレルギー反応を起こしたことがある方への接種は推奨していません → これがはっきりしている人は接種不可
ポリエチレングリコールは、一般に、大腸検査の下剤や薬剤などを溶かす際に用いられます。また、ポリソルベートは、乳化剤として、様々な食品に用いられています。つまり、「ポリエチレングリコール」については、大腸検査等でアレルギー反応が出た場合はわかりやすいですが、それ以外、つまり、薬を溶かすために用いられている場合や「ポリソルベート」については、様々な薬、食品に使われているので同定ができないということです。
そのため、米国では
・重いアレルギー反応を起こしたことがある人や、ワクチンや注射で何らかの即時型アレルギー反応を起こしたことがある人でも、ワクチン接種は可能であり、ワクチン接種後少なくとも30分間の観察をすること、それ以外の人でも、ワクチン接種後の少なくとも15分間は、アナフィラキシーなどの有無を観察することが推奨されています。